価格競争の時代に勝つ大きな武器を獲得
山梨県甲府市 有限会社 明和ホーム 依田 氏
INTERVIEW 2019.5.25
平成元年の創業以来、業績自体は悪くなかった。工務店と並行して不動産業を営み、月1~2棟の受注量を維持している。土地を提供できる強みを生かした経営は順調とも表現できる状況だった。 山梨県甲府市で30年近く家づくりに携わってきた明和ホーム。創業者である依田由紀夫社長は、そんな中でも危機感を抱いていたという。「地元工務店がつくる家は、仕上がりがほぼ同じなんですよね。皆、大手建材商社の製品を使っていますから。するとどうなるか。必然的に価格競争に巻き込まれるようになるのです」と話す。低価格を打ち出す県外からの業者の流入も後を絶たない。このような中、依田社長は他社とは明確に異なる差別化要素を模索しようとしていた。そこに、まるで状況を見ていたかのように夢ハウスのビジネスパートナー担当者から電話が入ったのが平成29年の初夏の頃だった。 「夢ハウスからビジネスパートナーに関するDMはも らっていたんです。ただ、日々の慌ただしさの中でしっかり見ることがなかったし、実はどんな体制でどんな家づくりを行っているのかもよくわかっていませんでした」と振り返る依田社長。担当者からの面談の申し込みに興味を持ち、面会を決めた。山梨を訪れた担当者は床材などのサンプルと様々なパンフレットを持参し、他にない高度に乾燥させた無垢材を生産していることから始まり数々の商品を自社開発していること、プレカット体制が確立していること、更には施工性が良く短納期が可能であることや実行単価の説明も受け「これが全て本当なら必ず差別化のための大きな武器になる」と直感。正直、写真と話だけで半信半疑な気持ちを持ちつつも新潟の本部で開かれる 1泊2日セミナーに参加した。
新潟で目にした夢ハウスのモデルハウスは、想像の上を行くものだった。山梨で説明を受けていた数々の乾燥無垢材でつくる日本伝統の真壁工法の室内空間の佇まいに魅了されたことに加え、初夏の暑い日だったにも関わらずエアコン1台で過ごしやすい室内環境が実現できていることにも目を見張った。これは夢ハウスが床下・屋根に高性能なパネル断熱材、壁に硬質ウレタンフォーム断熱材を惜しみなく施工するだけでなく、屋根には宇宙服にも使われるアルミ素材の遮熱シートを採用していることで実現しているものだ。
全てを目にした依田社長は「全国でも有数の暑さになる甲府でもこれなら快適な室内環境の家づくりができる」と確信。すぐに加盟を決めた。「夢ハウスの家づくりの良さは、写真だけでは伝わり切れない。やはり実際に自分の目で見て、体感することが大事なんです。あれを見たら、普通の人は驚くはずです」と力を込める。
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他社との圧倒的な差別化がポイント