BP加盟が老舗工務店の新たな歴史を刻む力に

三重県四日市市株式会社丸富工務店　伊藤氏

INTERVIEW 2021.5.18

夢は地元ナンバーワン工務店

　加盟から約1年が経過した今、夢ハウスの家の施工は既に3棟を数える。施工した3棟はいずれも無垢材の規格住宅「木のひらや」。平均的な受注単価は坪70万円ほど。「坪70万円でも、自信を持ってお客様に勧められます」と伊藤社長は力を込める。スタートにあたってはパンフレットなどのツールや折り込みチラシのデザインなど、本部の全面的なバックアップを受けた。本部の長年の経験と実績に裏付けられた「一度自分が言うようにやってみてください」という担当の言葉を信じた結果は確かなものだった。「自社でツールを準備する手間が省けるだけでなく、アドバイスも的確なのでありがたいです」と伊藤社長も信頼を寄せている。

　今年5月には木のひらやのモデルハウスも完成した。コロナ禍の中で開催した予約制見学会での集客は9組。平時のように大規模なイベントは開けないが、9組のうち3組が具体的な商談に進むなど極めて良い結果を得られている。伊藤社長は「全てのお客様が目を輝かせていました」と喜びを隠さない。夢ハウスのオリジナル家具も揃え、具体的な暮らしがイメージできるように空間をまとめ上げたところ「このままの状態で（家が）欲しい」呟くお客様もいたという。

　「ビジネスパートナーへの加盟にあたり、伊藤社長は社内の5人の職人に「こういう家づくりをしていきたいんだ」と呼びかけた。かねてから「本物の木の家を新築でつくりたい」と願っていた職人全員が社長の方針に賛成し、社内の一体感が揺るぎないものになった。「非常にタイミングが良かった」と語る伊藤社長は「当社の理念は“一期一家”。一生に一度の家づくりでお客様と思いが合うか否かを大事にしています」と説く。夢ハウスとの出会い、ビジネスパートナーへの加盟も会社の軸であるその精神に則ったものだ。目標は「3年以内に年間10棟、その先は四日市でナンバーワンの工務店になること」。やみくもに棟数を増やすのではなく「効率的に施工できる夢ハウスの家づくりで利益率を高めていきたい」とする。「利益率を高めて人材を増やし、若手の職人を育てたいんです」と理由を明かした。見学会で創業者である祖父や先代である父と縁のあるお客様と会った際、85年という社の歴史をつなぐ決意を新たにした若き伊藤社長。夢ハウスという力を得て丸富工務店の新たな歴史を刻み始めている。